小田島会長 年頭のご挨拶(年頭所感) 2025.01.06 年頭所感 会長 小田島 綾子 明けましておめでとうございます。 新たな年を迎えるにあたり、所感を申し述べ、ご挨拶に代えさせていただきます。 会員の皆さまには、日頃より代協活動へご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。 はじめに、1年前の元日に発生した令和6年能登半島地震、その後の水災によって、尊い命が失われ、甚大な被害に遭われた方が大勢いらっしゃいました。現在も続くご心労や経済損失など、お見舞いを申し上げます。また全国の代協皆様方から仲間の復興のために温かなお気持ちをお寄せいただきました。本当にありがとうございました。お礼を申し上げます。 自然災害の激甚化、頻発化は深刻さを増す一方であり、保険業界全体として迅速かつ的確な対応を求められる状況が続いています。私たちが防災や減災、リスクマネジメントの知識を深めるのはもちろんですが、被災地域の災害から学ぶことは多く、代協のネットワークを活かした仲間の体験談や対策などを勉強会や日本代協アカデミーのプログラムで共有することも出来ます。経験を伝え、次の備えや行動に結びつけることは私たちのお客様をお守りする大切な役割だと存じます。また万一災害に巻き込まれても、いち早く業務を再開できるようBCPを策定しておくことは、自社の経営、雇用を守るためにも必須の準備です。 さて2024年は、損害保険代理店にとって、多くの課題とビジネスチャンスが交錯する年でありました。一部の保険会社及び代理店の不祥事報道により、業界全体の姿勢や業務に不本意な思いをされたこともあったでしょう。厳しい目が向けられる中でも、代協会員各社は法令遵守を徹底し、顧客本位の業務運営に努める姿勢が、多くのお客様からの信頼を厚くしたことと確信しております。この経験を通じて、保険業界全体の透明性をさらに高め、業務品質を一層向上させる必要性を痛感したのは皆さま同じ思いと存じます。 日本代協は、金融庁の有識者会議に続き、金融審議会の「損害保険業等に関する制度等ワーキンググループ」、日本損害保険協会の「代理店業務品質評価に関する第三者検討会」へオブザーブ出席させて頂くなど、皆様の声も取り上げながら、お客様にとってのサービス向上に資する取り組みを進めます。今年度は新たに「魅力研」を立ち上げ、保険業界で次世代が活き活きとお客様と共に、成長を目指すことができるよう、課題の発見、意見交換を行っております。 考え方、経営スタイルはいま大変革期を迎えています。この環境変化を新たな挑戦の機会とし、自社のお客様が求める安心を私たちの仕事を通して、信用、信頼とともに形にすることは、保険が果たす役割を社会に広くお知らせする、活路を切り拓くことに繋がるのではないでしょうか。 そして皆様も経営の舵取り、描く未来に悩み、より多くの情報を求めていらっしゃる時なのではないでしょうか。ぜひ代協から発信される情報や交流の中から自社に合うヒントを得ていただきたいと存じます。 私たちの活動では、損害保険代理業が時代の変化に対応し、地域で輝き、必要とされる価値を提供するため、次のような取り組みを積極的に推進しています。 第一に「業務品質のさらなる向上」です。 代協には受け継がれてきた組織目的、志の高さ、お客様や仲間への優しさと、資質向上の歩みがあります。代理店内に「学ぶ文化」を醸成し、知識はもちろん、より良いサービスを生み出すため、業界最高峰の資格、損害保険トータルプランナーの受講勧奨やフォロー研修参加、日本代協アカデミーによる業務知識と経営情報コンテンツを視聴いただき、業務品質向上につなげていただきたいと存じます。 第二に「地域社会との連携」です。 防災・減災活動の中には、子どもたちの安全教育、リスクを察知する心を育む「ぼうさい探検隊マップコンクール」の推進や、地域に根ざした代理店だからこその啓発事業、免許を取得し初めて車の運転をする高校生へ交通安全と命の大切さを伝える「出前授業」など、独自の活動をバックアップしています。 代理店の役割、代協を知っていただく広報も行いながら、会員の皆様が地域の中で「なくてはならない頼れるパートナー」として、その存在感を高めていただきたいと思います。 新しい年が、会員企業の成長の年となりますよう、そして皆様と社員の方々、ご家族様にとって事故の無い、健やかな1年になりますことを心よりお祈り申し上げます。 激動のいまを共に進み、道を切り拓いてまいりましょう。 本年もよろしくお願いをいたします。 以上